イワトオシ〈新称〉

Carpobrotus edulis (L.) N.E.Br. ハマミズナ科

 原産地は南アフリカ。世界の沿海地を中心に帰化している。2020年5月、山口県光市室積に6群落、平生町佐賀港に2群落を確認。地面を完全に被って増殖している。近似のバクヤギク C. chilensis (Moilna) N.E.Br. よりさらに大型。葉は断面が三角形で太さ約1.2cm~1.5cm、長さ約8~10cm、ほふく茎に対生し、両葉腋から枝を斜上させ先端に花をつける。葉の色は日照の強いところでは褐色を帯びる。花は初め黄色で、開ききると黄白色、その後淡桃色となる。花の直径は約8~11cm、山口県での花期は5~8月。葉が刀のような形をして大きいので弁慶の大薙刀「岩融」(いわとおし)に見立ててイワトオシと新称した。  (富永啓介)

山口県光市室積 2020年5月11日 富永啓介撮影

左:バクヤギクの葉 右:イワトオシの葉 山口県光市室積 2020年5月11日 富永啓介撮影

果実 山口県光市室積 2020年5月11日 富永啓介撮影

山口・琉球等帰化植物図鑑 2020